フリーランスが陥りやすい5つの悪癖とその対策

Eric Karkovack

Eric Karkovack氏は20年以上の経験を持つWebデザイナーです。”Your Guide to Becoming a Freelance Web Designer“の著者。

この記事はSpeckyboy Design Magazineからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Don’t Let These Bad Habits Destroy Your Freelance Business

独立して働くことは素晴らしい経験でしょう。好きな時に好きな場所でいつでも仕事を始められるという自由さから、Webデザイナーの多くはフリーランスの生活を選びます。これは他人のために働いているうちは決して得られない経験です。

しかし、フリーランスのライフスタイルは、仕事のうえで負の要因にもなりえます。1日中肩越しにあなたを見ている上司がいないのは素敵なことですが、自由であることで起こりやすい問題もあります。注意しなければ、仕事でもプライベートでも自分自身を傷つけるような悪癖に繋がってしまうでしょう。

ほかの多くの悪癖にも言えることですが、フリーランスの悪癖はゆっくりと始まり、気づかないうちに生活に入り込んできます。それではフリーランス生活ではどのような悪癖に陥りやすく、またどのように対策すれば良いのか見ていきましょう。

クライアントに返答しない

クライアントに返答をしないことは、フリーランスデザイナーのもっともよくある自滅的な行為の1つです。クライアントはしまいには返答を催促するのに疲れ、仕事相手を変えようとします。

私自身も過去に、メールを返信せずにいたことがあります。多忙な毎日で、後で連絡するつもりが忘れてしまったのです。悪意があってこのような失敗をしたわけではありません。

しかし、何の返答もせずに、クライアントを24時間以上待たせたときには問題です。長時間返答しないことでクライアントを身動きのとれない状態にして、業務進行を邪魔してしまいます。

対策

毎日クライアントからのメッセージを見る時間を取りましょう。初めは大変かもしれませんが、少しずつ良い習慣が付いてくるでしょう。

時間短縮のために手抜きをする

フリーランスとして働いていると、信じられないほど忙しい時があります。何時間も机に向かい、足をのばして休むこともままならないような時です。こういった忙しい状況に大きなストレスを感じるタイプの人は(まさに私もそうです)、ストレスのせいで業務上の細かなことを忘れてしまうかもしれません。品質と機能性を保証するようなことも忘れかねません。

本当に気が萎えることは、皆に喜んでもらおうと業務に精一杯取り組んだにも関わらず、ミスが発覚して余計に仕事が増えてしまうことです。そういったミスが何か月も修正されずにいると、さらに気が滅入ります(これも私の身に起こりました)。

対策

難しいことですが、それぞれの作業に適切な時間を割り当てましょう。時間はすぐに過ぎてしまいますが、適切な時間で作業をこなせるよう最善を尽くしましょう。

会計管理をしない

結論から言うと、デザイナーは会計士ではありません。しかし仕事をするからには、お金の出入りを把握する必要があります。そうでなければ、納税期間が近づいたときに問題が山積みになっていることに気がつくでしょう。

財務には会計収支を把握する以上の意味があります。未払いの相手を正しく記録しておくことはとても重要です。なんといっても、請求書を送らなければ代金を払っては貰えないのです。

会計収支を把握して請求書を送るためには修行が必要で、慣れるまでには少し時間がかかります。たとえば、私は請求書をすぐに作成しないという悪癖がつきました。そのときは仕事の内容と時期だけ覚えるようにしていました。端的に言うと、この方法は失敗でした。

対策

会計の帳簿をつけること。あなたの好きな方法でつけましょう。先延ばしにするのは厳禁です。

誘惑の多い環境で仕事する

これもフリーランスの魅力のひとつですが、フリーランスは仕事環境を個人で自由にできます。もちろん、あなた好みに環境を設定できるのは素敵なことですが、やり過ぎには気を付けましょう。

仕事中に隣でテレビの音を鳴り響かせたり、ラジオでスポーツの中継を聞いたりといった、集中できない仕事環境を作ってしまいがちです。ある人には効果のある仕事環境も、ほかの人には有害になります。特にデザイナーの仕事にはかなり頭を使います。思考力を奪うようなものは仕事の邪魔です。

対策

集中できる仕事環境を作りましょう。どのような娯楽も、思考を妨げない程度に楽しみましょう。

仕事ができないと思いこむ

この悪癖は自分自身の存在に関わるものです。そして、高くつく悪癖かもしれません。有能なデザイナーや素晴らしい仕事をするデザイナーはたくさんいます。その仕事ぶりを見て自分は到底及ばないとつくづく思い知らされるかもしれません。

このようなネガティブな思い込みは、物事を良い方向に変える気力を失くします。面白そうな企画があっても、自分の技量を超えた仕事だからと言って参加しなくなるかもしれません。しかし、それでは物事はなにも変わらないのです。

対策

デザイナーなら誰でも、自分をダメだと思うある時期があると思います。弱気を克服するため、気分が良くなることをしましょう新しいスキルを覚えたり、楽しめるなにか別のことを始めましょう。少しの自信がつけば奇跡を起こせます。

まとめ

フリーランスの仕事を続けるうえで、上記の悪癖はどれも陥りやすいものです。しかしパニックになる必要はありません。理想的な方法で仕事をするのが難しい時期は誰にでもあります。このような困難な時期を、経験から学ぶ時期だと考え活用することが大切です。

良い時もあれば悪い時もあります。しかし良いデザイナーは、毎日仕事を続け少しずつ成長していきます。時には道を誤ることを良く知っているのです。成功への道はまっすぐではありません。


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